一度バレエの舞台を観たことのる方なら、男性のパワフルで迫力のある動きに感動したことがあるのではないでしょうか。そんなかっこいい男性バレエダンサーに憧れてバレエを始めたいけれど、男子だから恥ずかしいとか、将来何かの役にたつの?などの不安で、入会を迷われているお子さんや親御さんも少なくないと思います。
ここでは、男の子がバレエを習い始める時の不安を、期待に変えていける記事を紹介します。
最近の男子バレエの傾向
バレエを習う男の子は20~30年前はほとんどみかけませんでした。ほどんどのお教室で男の子が在籍しているのは平均0~2人くらいだったのではないでしょうか。
そんな少ない男子バレエ人口でしたが、近年は以前よりは増えているようです。メディアで男性バレエダンサーの活躍が多数報道されたこともあり、「バレエは女の子がするもの」という偏見が減ってきたのも背景にあると考えられます。
お教室によっては、男の子にも力を入れているお教室が増えてきており、男の子にとってはかっこいいダンサーを目指して頑張れる環境ができつつあります。
習い始める年齢
男の子も女の子と同じで、3~4歳くらいから習い始められるお教室が多いです。
バレエを子供に習わす場合、以下の二通りの理由があると思います。
- 子供が習いたいと自ら言ったから習わす
- 子供に習わせたいから習わす
1の場合ですと、子供が習いたいと言った時期に習わしてあげるのがいいでしょう。習いたい時がはじめ時です。
2の場合は少し気を付けた方がいいことがあります。男の子は個人差もありますが、物心がつくころになると、女の子ばかりの中に入ってバレエをしたがらなくなる傾向にあります。バレエを習い、バレエの楽しさを知っていたらそんな気持ちにも勝てるのでしょうが、まだこれから習い始める子はそんな楽しみを知りません。
ですから、バレエを男の子に習わせたい場合は、幼児期にバレエの世界へ入ってバレエの楽しさを早く知ってもらうのがいいかもしれません。
男の子のお教室選び
男の子にバレエを習わす場合、難しいのが教室選びです。せっかく習うのであればかっこよく踊れるようになってほしいですよね。
男の子が上達するために以下のポイントを考えてお教室選びをするとよいでしょう。
- ボーイズクラスなどの特別クラスがある
- 先生が男性特有の動きを理解している
- 男性の先生がいる
- 外部レッスンに行く機会がある
- 上のクラスに上手い男の子がいる
- 男の子の人数が少なすぎない
以上のうち当てはまるものが多ければ多いほど、バレエを志す男の子にとって恵まれた環境となります。
練習ウェア
男の子のレッスンウェアは迷われる方が多いと思います。幼いうちは動きやすさと着脱のしやすさを重視します。
スパッツ
おすすめは膝上のスパッツタイプです。
足先まであるフータータイプの男子用タイツもよく売られているのですが、女の子のタイツより伸縮性が少ないため、小さいお子様には履くのも履かせるのも一苦労だからです。
シューズ
男の子は黒か白を履くことが多いです。
女の子と違い、タイツの上からシューズを履くのではなく、直に履いている子が多いです。気になるようであれば、靴下やバレエ用のタイツ生地のソックスを下に履くこともあります。
Tシャツ
女の子と同様に体のラインが確認できるよう、身体にフィットし、伸縮性のあるバレエ専用のTシャツが良いです。
バレエ男子の将来
もし、男の子が将来バレエの道に進みたいといった場合、
- どこかのバレエ団に所属し公演に出る
- 後進の指導をする
- バレエ教室の発表会などの男性ゲストとして活躍する
などが考えられます。
国内での男性ダンサーは以前より増えていますが、女性に比べてまだまだ少ないのが実情です。絶対数が少ない分重宝され、活躍の場は女性よりはあります。それに加えて、「誰にも負けないジャンプ力」「何回でも回転できる体幹軸」「端正な容姿」など、誰にも真似できない強みがあれば、将来バレエ界で活躍できる可能性が上がるでしょう。
また、将来バレエの世界で活躍するという選択をしなくても、きっとそれまでのバレエでの経験は、彼等にいろどりのある人生を与えることと思います。コツコツと努力ができ、人前で物怖じしない力。健康な肉体。礼儀正しさ。相手への思いやり。
これらはバレエを通して自然と身についていくものです。バレエを通して素敵な男性に成長した彼等の、また違った将来も楽しみですよね。男の子にバレエを習わせるか迷っているなら、少しの勇気と多くの楽しみを胸に、是非踏み出してみて下さい。いつか自分の子供も素敵な王子様?と期待を膨らませながら、頑張る我が子をサポート出来たらいいですよね。
今後バレエ男子が更に増え、バレエ界が盛り上がってくれることを願います。