今回ご紹介するのは、バレエのジャンプの中でも最も基本的な動きの一つ、**「シャンジュマン」**です。
一見とてもシンプルなジャンプですが、実はこの動きの完成度で踊り全体の印象が大きく変わります。
今回は、シャンジュマンを美しく、スマートに跳べるようになるコツと練習法を詳しく解説していきます。
シャンジュマンの基本構造
シャンジュマンとはフランス語で「入れ替える・交換する」という意味があります。
基本の流れは以下の通りです。
5番ポジションからスタート
プリエ(膝を曲げる)
真上にジャンプ
空中で左右の足を入れ替える
着地で逆の5番ポジションに戻る
とてもシンプルですが、正確なフォームが求められるジャンプです。
シャンジュマンを綺麗に見せる4つのポイント
① プリエがジグザグにならないこと
膝・腰・背中が前後左右に崩れないように注意
足の付け根から背骨までが一直線になる意識
壁に背中をつけてプリエする練習もおすすめ
▶ プリエが崩れると、ジャンプがまっすぐ上に跳べません。
② 空中は「頭からつま先まで一直線」
首・背中・腰・膝・足首・つま先まで全て伸ばす
どこか一か所でも曲がると美しく見えません
空中で「一瞬ピタッと止まる感覚」が理想
③ 足の入れ替えは着地の瞬間でOK
ジャンプした瞬間に無理に入れ替える必要はなし
着地しながら左右を自然に入れ替える
5番→5番に戻るイメージ
④ 着地は「足裏の使い方」が超重要
つま先 → 足裏 → かかと → 膝の順で着地
ドスンと降りない
着地を丁寧にできる人ほど、高く安全に跳べる
角度をつけたシャンジュマンの法則
レッスンでは、シャンジュマンに角度がつくパターンもよく登場します。
前に出ている足の方向に顔と体が向く
空中で足を入れ替えると、顔と向きも反対側へ
この動きは非常に速いため、反復練習で体に覚えさせることが重要
シャンジュマンは単なるジャンプではなく、体の向きを変える役割も持っています。
シャンジュマンが安定するおすすめ練習法
✅ 横からチェックするセルフチェック練習
【やり方】
壁やバーにつかまり、横向きに立つ
鏡で横からの姿勢が見える状態にする
プリエがまっすぐか確認
8回シャンジュマン
空中と着地の姿勢を毎回チェック
【チェックポイント】
背中が反っていないか
空中で全身が伸びているか
着地がつま先から入れているか
まとめ|シャンジュマンは「簡単そうで一番奥が深い」
シャンジュマンは、
姿勢
空中姿勢
足の入れ替え
着地のコントロール
方向転換
すべてが詰まった、実はとても奥が深いジャンプです。
だからこそ、丁寧に練習を積み重ねることで、確実に美しく進化していきます。