グランフェッテは、バレエの中でも特に難易度が高い回転テクニックのひとつです。
「回れない」「軸がブレる」「つま先が迷子になる」など、多くの方が悩みを抱えています。
この記事では、動画で紹介されている“回らないグランフェッテ強化練習”を、分かりやすく整理して解説します。自宅で安全に取り組める内容なので、ぜひ日々の自主練に取り入れてください。
グランフェッテとは?|動きの基本を理解しよう
グランフェッテとは、
片足で「プリエ → ルルベ」を繰り返しながら
空中で脚を回しつつ
連続回転していくテクニック
のことを指します。
バレエだけでなく、チアダンス・モダンダンスなど他ジャンルでも使われる重要な回転技です。
練習方法①|パッセのままプリエ・ルルベ連続トレーニング
まず最初に取り組みたいのが、軸足の安定を作る基礎練習です。
やり方
5番ポジションからスタート
椅子やバーに軽く手を添える
前脚をパッセに上げる
軸足で
プリエ → ルルベ
プリエ → ルルベ
を連続して行う
この練習の効果
足首まわりの細かい筋肉が鍛えられる
片足での安定感が向上する
怪我予防にも効果的
重要ポイント
プリエに入る時は**「静かに・丁寧に」**
ドスンと落ちず、足裏で床を踏む感覚を意識する
練習方法②|パッセから脚を「出す・戻す」コントロール練習
次は、出し脚の操作力と体幹の強化トレーニングです。
やり方
できるだけバーを持たずに行う(不安があれば持ってOK)
両手は肘に添えて、脇と背中をしっかり立てる
パッセから
出す → 戻す
出す → 戻す
を連続で行う
鍛えられる筋肉
内転筋(内もも)
腹筋・背筋
体幹全体
重要ポイント
腕の力を使わず**「軸で動かす」**
つま先の位置を常に意識する
「今、つま先はどこにあるか」を感じながら動く
つま先の意識が弱いと、回転中にバランスが崩れやすくなるため、とても重要なポイントです。
練習方法③|回転後の「止まり」を確認するバランスチェック
最後は、フェッテ後の姿勢が正しく取れているかを確認する練習です。
やり方
プリエから後ろパッセに脚をかける
アテール(かかとをつけた状態)でまず練習
両脇と背中が軸足の真上にストンと収まるか確認
チェックポイント
上半身だけが横に流れていないか
パッセ側の体が軸から外れていないか
両側の体重が均等に軸足へ乗っているか
この練習を行うことで、
フェッテ中の軸ズレ防止
回転後の姿勢の安定
につながります。
「失敗の練習」をしないことが上達への近道
テクニック練習で最も避けたいのが、
**「間違った動きをそのまま繰り返してしまうこと」**です。
毎回同じところで傾く
毎回バランスを崩す
こうした失敗を放置すると、その癖が体に染みついてしまいます。
また、やりすぎは怪我の原因にもなります。
正しい練習の考え方
フェッテを分解して
軸足
出し脚
体幹
それぞれを正しい形で強化する
徐々に全体の回転につなげていく
この「積み重ね」が、結果的に一番の近道になります。
練習後は必ずケアを|股関節まわりをしっかりほぐそう
グランフェッテは特に、
出している脚の付け根(股関節)
内もも・腹筋
に負担がかかります。
練習後は必ず、
ストレッチ
マッサージ
リラックス
を行い、疲労を翌日に残さないようにしましょう。
まとめ|グランフェッテは「分解練習」が上達のカギ
回らなくてもできる基礎練習で軸を作る
出し脚とつま先のコントロール力を鍛える
回転後のバランスを毎回チェックする
失敗の反復練習はしない
練習後のケアも必ず行う
この流れを習慣化することで、
グランフェッテは必ず安定して回れるようになります。